ベースを担当するHEATH。本名は森江博（もりえひろし）、1968年1月22日生まれです。

1992年、HEATHが24歳の時、TAIJIの後任としてX JAPANに加入しました。加入以前からHIDEとは交流があり、HEATHが大阪から上京したのもHIDEの助言があったからだったそう。X JAPANへの加入も、HIDEから「セッションに来ないか」と誘われたことがきっかけでした。

派手さはないながらも堅実で安定感のあるベースプレイが特徴です。筋肉質で細身の抜群のスタイルを持ち、加入時から現在にかけて、体脂肪率は3～7%という驚きの数字を推移しているそう。性格はおとなしく寡黙。シャイながらもファン思いの優しい性格です。

ボーカルのToshI。本名は出山利三（でやまとしみつ）、 1965年10月10日生まれです。YOSHIKIと幼稚園の頃からの幼馴染で、X JAPANの結成時からのメンバーです。

ToshIの持つ唯一無二のハイトーンボイスはX JAPANには不可欠。「Endless Rain」や「Forever Love」などのバラード曲でのToshIの伸びやかで美しい歌声には、誰もが鳥肌が立つことでしょう。1997年にヒーリングミュージックを志すためにバンドからの脱退を申し入れたのですが、ToshIの声を失ったバンドが解散に至ったのは仕方がないことでした。

そもそもToshIがヒーリング音楽を志すことになりバンドを脱退したのは、「ホームオブハート」が主宰する自己啓発セミナーに傾倒し、主宰者に感化され、団体に入会したことがきっかけでした。ToshIは脱会後の会見で、主宰者にマインドコントロールをされ、計15億円以上をつぎ込んだことを明らかにしました。

2007年のX JAPAN再結成をきっかけに団体の活動を疑うようになったToshIは2010年に団体と決別。洗脳〜脱出までの出来事は著書『洗脳』に克明に綴られています。

1986年〜1991年の間、Xのベーシストとして活躍したTAIJI。本名は沢田泰司（さわだたいじ）。X脱退後もLOUDNESSをはじめ様々なバンドでベースを弾いていましたが、2011年7月11日にフィリピンで死亡。警察からは自殺と発表されましたが、不可解な点がいくつもあることから、彼の死をめぐり様々な調査・憶測がされています。

X脱退後は苦しい生活を送っていた時が多かったようで、2年ほど放浪生活を送り、倉庫で寝泊まりしていた時期もあったのだとか。またバイク事故で大怪我を負うなど、波乱万丈な生涯だったようです。しかしベースを弾くことを止めることはなく、最後までロックに生きた人でした。

スラップ奏法を取り入れたメロディアスなベースライン、そして驚くべきテクニックで、多くのベーシストに憧れられていたTAIJI。X在籍中はアレンジャーとしても活躍するなど、多大な功績を残しました。脱退後はX JAPANの正式ベーシストはHEATHでしたが、死後、HIDEと同様にTAIJIも正式メンバーとして掲載されることが多くなりました。

X JAPANのギタリスト、PATA。本名は石塚智昭（いしづかともあき）、1965年11月4日生まれです。1987年、サポートギタリストとしてXのレコーディングやライブに参加したのち、正式加入。現在まで正式メンバーとして活動しています。愛称は本名から「石塚（大）先生」。暴れん坊が多いX JAPANの中で、穏やかでマイペースな性格として知られています。

リードギターで魅せるHIDEに対して、PATAのギタープレイは職人気質。テクニックが必要な速い刻みのバッキングギターを安定して弾き、X JAPANのサウンドを支えています。

ロングヘアがチャームポイントのPATAですが、年齢を重ね、だんだん見た目が仙人のようになってきたとネット上で話題になっています。2016年には体調を崩し入院。しばらく活動を休止していましたが、同年秋には復帰しています。

LUNA SEAのギタリストとしてメジャーデビューしたSUGIZO。2008年のX JAPAN再結成ライブでサポートギターを務めた後、2009年の5月に正式加入しました。HIDEは生前SUGIZOをとても可愛がっており、SUGIZOもHIDEのことを「兄のような存在」と慕っていた関係。ギタリストとしての腕前も申し分なく、HIDEの後継者として最もふさわしい人選でしょう。

ちなみにSUGIZOの出生児の本名は杉原康弘（すぎはらやすひろ）ですが、これまでになんと2回改名しており、現在の本名は杉原有音（すぎはらゆうね）です。1回目の改名は、親族の結婚により身内と同姓同名になってしまったことが理由。2回目は悪い出来事が続いていたため心機一転改名したんだそうです。

1993年11月10日に発売したX JAPANの9thシングル「Tears」。1992年に第43回NHK紅白歌合戦のテーマソングとしてYOSHIKIが書き下ろした楽曲「Tears ～大地を濡らして～」を基にした曲で、生前HIDEが最も愛した曲と言われています。現在までX JAPANのシングル曲の中で最も売上枚数の多いシングルです。

「Tears」は若くして亡くなったYOSHIKIの父親への想いを綴った楽曲だそう。その後、HIDEもYOSHIKIの父親と同じ34歳という年齢で亡くなることになります。2度の大きな悲劇を味わったYOSHIKI。彼の気持ちを想いながら聞くと、ますますこの曲の良さ（切なさ）が伝わってくるでしょう。

1989年12月1日に発売したX（後のX JAPAN）の4thシングル「Endless Rain」。メジャーデビューアルバム『BLUE BLOOD』からシングルカットされて発売されました。作詞・作曲はYOSHIKIですが、間奏のギターソロはHIDEが作曲を担当。ライブではほぼ必ず演奏される楽曲で、ファンとの合唱が行われます。