阿部サダヲの本名は、「阿部　隆史（あべ　たかし）」といいます。

1992年、舞台『冬の皮』でデビューをし、同年には病気で降板した温水洋一の代役として、入団から半年経たずして『演歌なアイツは夜ごと不条理な夢を見る』でドラマ及びテレビデビューを果たしました。

1995年、同じ大人計画所属の俳優らとロックバンド『グループ魂』を結成し、ボーカルの「破壊」名義で活動を始めました。2005年には「君にジュースを買ってあげる♥」で『第56回NHK紅白歌合戦』にも出場しました。

2000年、大人計画のメンバーである脚本家宮藤官九郎脚本のテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』に出演して以降、宮藤作品の常連出演者となり、個性派俳優としてブレイクを果たしました。

個性派俳優でありながら演技力の高さで幅広い役を演じ、数々の舞台作品での活躍で演技力への評価を高め、舞台を中心にテレビドラマ、映画と幅広く活躍しています。

”サダヲ”という名前は芸名ですが、かなりインパクトのある名前ですよね。実は、阿部サダヲという名前は、「阿部定事件」が由来だそうです。

名前の由来になった「阿部定事件」とは、仲居であった阿部定が1936年5月18日に東京市荒川区尾久の待合で、性交中に愛人の男性を扼殺し、局部を切り取った事件で、事件の猟奇性ゆえに、事件発覚後及び阿部定逮捕後に号外が出されるなど、当時の庶民の興味を強く惹いた事件のことです。

本名が阿部なので、阿部と言えば「阿部定事件」ということから「阿部定を」ということになり、「定を」をカタカナにして芸名が「阿部サダヲ」になったそうです。

1回聞くと忘れられないほどのインパクトがある芸名ですが、実は「阿部サダヲ」以外にも芸名の候補があったようで、その名前が放送禁止用語だと話題になっているようです。どんな名前だったのか気になりますね。

阿部定事件から「阿部サダヲ」という芸名になりましたが、はじめはその顔色の悪さから、劇団「大人計画」の主催者である松尾スズキに「お前の名前、死体写真な」と言われたそうです。

「阿部サダヲ」という芸名も猟奇的な事件の犯人から取った名前なので、嫌ではなかったのか気になりますが、「阿部サダヲ」か「死体写真」かの2択なら「阿部サダヲ」を選ばざるを得ないですよね。

「死体写真」が放送禁止用語なので、現在の芸名である「阿部サダヲ」に落ち着いたようです。「死体写真」という芸名に決まっていたなら、俳優としてここまで活躍出来ていなかったことでしょう。

劇団「大人計画」に入団した当時の写真ですが、確かに顔色が悪いですね。モノクロ写真なので余計に顔色が悪く見えてしまいます。