名前：佐藤 由規（さとう よしのり）
生年月日：1989年12月5日
出身地：宮城県仙台市青葉区
身長：179cm

佐藤由規は、かつてプロ野球チーム「東京ヤクルトスワローズ」や「東北楽天ゴールデンイーグルス」に所属していたプロ野球選手です。

宮城県仙台市出身で、小学校4年生の時に地元の少年野球チームで野球を始めました。

中学は「仙台市立北仙台中学校」で、中学1年生の時にリトルリーグ・仙台東リーグの一員として全国制覇を経験し、日本代表として世界大会に進出した経験があります。

高校は「仙台育英学園高校」で、高校3年生の時に夏の甲子園に出場しています。
この時に155km/hを計測する速球を投げたことで大きな注目を集め、2007年に開催された日米親善試合では自身の高校時代の自己最速記録となる157km/hを計測して話題になりました。

この活躍が評価され、夏の甲子園期間中には特別番組「熱闘甲子園」で〝みちのくのプリンスK〟の称号が付けられました。

中学・高校時代から高い評価を受けていた佐藤由規は、2007年のNPB高校生ドラフトで多くの球団から1巡目で指名を受けています。

「東北楽天ゴールデンイーグルス」「東京ヤクルトスワローズ」「読売ジャイアンツ」「横浜ベイスターズ」「中日ドラゴンズ」の5球団が指名し、結果的にヤクルトと契約を結んでプロ入りを果たしました。

2018年11月15日には佐藤由規の地元球団である「東北楽天ゴールデンイーグルス」と契約を結びましたが、引退理由の項目で後述する理由により、2020年11月5日に戦力外通告を受けて楽天イーグルスを去りました。

若い頃から期待された選手だった佐藤由規はなぜ退団しなければならなかったのか、引退理由と現在の仕事を見ていきましょう。

2007年の高校生ドラフトで「東京ヤクルトスワローズ」に入団した佐藤由規。

入団直後から一軍投手として活躍していましたが、活躍の裏では常に故障に悩まされる日々を送っていました。

佐藤由規の怪我の始まりは2008年、高卒新人投手ながら一軍に抜擢されたものの、左足首を痛めて公式戦開幕当初は二軍でリハビリに専念しました。

その時の怪我は早期回復に恵まれましたが、2011年に右肩の腱板を痛めたことを機に、長らく故障に悩まされるプロ生活を送ることになります。

2012年には右肩故障が影響し、開幕は二軍スタートとなりました。
公式戦開幕直後に再び右肩の違和感を訴え、その後左すねを剥離骨折しています。

2013年も二軍スタートとなり、右肩の回復が思わしくないことから手術を受け、全治6ヶ月と判断されたため実戦復帰はせずリハビリに専念することになりました。

そして2018年、一軍に復帰して活躍を見せた時期があるものの、2018年6月2日の楽天戦で投球中に再び右肩に違和感が生まれ4回裏で降板。

これ以降実戦に復帰することは叶わず、右肩の故障を理由に球団側が早期の回復は困難と判断したことで、シーズン終盤の2018年10月2日にヤクルトから戦力外通告を受けました。

ヤクルト側は佐藤由規のこれまでの貢献を認めて球団内にポストを用意する意向を示しましたが、本人が現役続行を強く希望し、他球団移籍のためヤクルトを退団しました。

ヤクルト退団後、佐藤由規は2018年11月15日に自身の地元球団である「東北楽天ゴールデンイーグルス」と育成契約で合意したことが発表されました。

佐藤由規は楽天移籍後、ノーヒットノーランを達成し一軍になるなどの活躍を見せましたが、2020年は一軍での登板はなく、在籍期間わずか2年の2020年11月5日に楽天からも戦力外通告を受けました。

佐藤由規は二度の戦力外通告の後も現役続行を希望し、自身のSNSアカウントで「自分の中で肉体的にも精神的にもまだまだ投げられる」と投稿。
しかしセ・パ両リーグの球団から声がかかることはなく、NPB球団からの引退を余儀なくされました。

2018年に楽天から戦力外通告を受けた佐藤由規ですが、自身のSNSで「自分の中で肉体的にも精神的にもまだまだ投げられる」と現役続行の意思を示した通り、今も野球を続けています。

そのため実際には野球選手を引退したわけではなく、あくまでNPB球団からは引退を余儀なくされたという形になっています。

では、現在の佐藤由規はどの球団で野球選手として仕事に励んでいるのか見ていきましょう。

NPB球団からの引退後、佐藤由規は2021年1月24日にプロ野球の独立リーグであるベースボール・チャレンジ・リーグ（ルートインBCリーグ）の球団「埼玉武蔵ヒートベアーズ」へ入団しました。

2021年4月3日の開幕戦・栃木ゴールデンブレーブス戦では、先発出場して6回1失点に抑えて勝利投手となっています。

その後も勝利を重ね、入団1年目の4月と5月には2ヶ月連続で東地区投手部門月間MVPに選出されました。
最終的にシーズン終了までに東地区最多勝利数を誇る8勝を挙げ、チームの地区初優勝に大きく貢献しました。

その活躍が認められ、2022年シーズンからは選手としてプレーしながら投手コーチの仕事も兼任することが発表されました。

佐藤由規は現在、「埼玉武蔵ヒートベアーズ」の投手コーチ兼投手という肩書きを得て、今も野球選手として活躍しています。