木山将吾はジャニー喜多川の中でも屈指のお気に入りJr.となり、光GENJIとしてのデビューを決めるところまで辿り着きました。

しかし、デビューを目前にしたある日、木山将吾は「ジャニー喜多川はジャニーズJr.達に女性ホルモンの注射を打っている」という噂を耳にします。

そんな噂が流れる中で、一緒にデビューする予定だった光GENJI・諸星和己から言われた「次は木山くんの番」という言葉がきっかけで、ジャニーズ事務所ひいてはジャニー喜多川から離れたいという気持ちが大きくなりました。

ジャニー喜多川からの性被害に耐え、デビューの夢を掴み取ろうというところまで来た木山将吾ですが、この言葉をきっかけに合宿所やレッスンに足を運ぶことはなくなり、ついに17歳の時にジャニーズ事務所を退所しました。

木山将吾の暴露本「SMAPへ - そして、すべてのジャニーズタレントへ」は、現在は発売中止状態です。

しかし2007年3月に新編集版「KAT-TUNへ - 赤西仁がやめた本当の理由」が再出版されています。

どちらも内容に大きな差はありませんが、ジャニー喜多川からの性被害を生々しい表現で綴ったこの本は多くの人の間で話題になりました。

この本の読者も「ショッキングな内容」「華やかなジャニーズの裏側」「ここまで暴露するとは」と驚きの声を上げています。

2023年にジャニー喜多川から性被害を受けた元ジャニーズJr.の証言が海外でも報じられたことで、木山将吾の本も再び注目を浴びることになりました。

木山将吾の暴露本に書かれた内容は真実だったのか、ジャニー喜多川が亡くなった今ではそれを証明する術はありません。

しかし実際にジャニーズJr.として活動してきた木山将吾が明かした行為の内容は、限りなく本当に近いのではないかと思われています。

2005年の暴露本発売から時を経て、2023年となった現在。
かつてジャニーズ事務所に所属していた元ジャニーズJr.が次々にジャニー喜多川から受けた性被害について告発し、その内容がほとんど全て木山将吾が受けた性被害の内容と一致しています。

木山将吾の暴露本が嘘か本当なのか、最近話題を呼んだ一連の暴露についても見ていきましょう。

2023年3月7日、イギリスの公共放送BBCが、ジャニ―喜多川の性加害疑惑を追ったドキュメンタリー「Predator: The Secret Scandal of J-Pop」を放送しました。

この番組は日本でも3月18日に「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」のタイトルで放送され、期間限定でAmazonプライムビデオでも配信されました。

番組の内容は、元ジャニーズJr.に取材を行なってジャニー喜多川から受けた性被害について語らせるもので、実名と顔を出して出演した元ジャニーズJr.もいます。

中でも、NEWSのツアーバッグや滝沢歌舞伎などに出演していたジャニーズJr.内ユニット「They武道」の高橋竜や、元関西ジャニーズJr.の吉岡廉など、近年のジャニーズファンの間でも有名な元Jr.が顔出しで取材に応じたことが話題になりました。

二人はそれぞれジャニー喜多川がJr.に性的な行為を行なっていることを認めましたが、その上で「ジャニーさんには感謝してる」と語り、今も慕い続けている様子を見せました。

BBCはこれが被害者と信頼関係を結ぶことで性的行為を受け入れさせる〝グルーミング〟という洗脳ではないかとして問題視し、世間的にもネットを中心に大きな話題となりました。

2023年4月12日、元ジャニーズJr.の岡本カウアンが記者会見を開き、ジャニー喜多川から性被害を受けていたことを告白しました。

岡本カウアンは自身が15歳の時に合宿所でジャニー喜多川から性的行為を受けたことを暴露し、会見ではその内容も詳しく話しています。

岡本カウアンは2012年に入所し、2016年に退所した比較的新しい元Jr.です。
同年入所には「King ＆ Prince」の平野紫耀や、「なにわ男子」の大西流星などがおり、現役で活躍しているジャニーズタレントが多々います。

そんな若い年齢の岡本カウアンが自身が性被害に遭ったことを告白し、自身の他にも被害を受けたタレントがいると明かしたことで、ジャニー喜多川の性加害疑惑は近年まで続いていたことが明らかになりました。

ジャニー喜多川の性加害疑惑に関する真相としては、海外のメディアが動き、有名な元Jr.も顔出しで告発していることから、事実であった可能性が高いと言えます。

実際に、裁判でジャニー喜多川の性加害が認められた判決も出ています。
1999年に週刊文春がジャニー喜多川からの性被害に遭った元Jr.の告発を掲載した際、ジャニーズ事務所は名誉毀損だとして裁判を起こしました。
しかし2002年に性加害が真実であると認める判決が下されており、2004年に判決が確定しています。

裁判所の判決で真実と認められている以上、ジャニー喜多川がJr.に性加害を行なっていたことは紛れもない事実と言えるでしょう。

木山将吾の暴露本の中で綴られた行為について本当か嘘かを確かめる術はないものの、そういった行為が行われていたことは本当であり、それは恐らくジャニー喜多川が亡くなる数年前までは続いていたものと思われます。

ジャニー喜多川はすでに他界しているため罪に問うことはできませんが、今後芸能界を夢見る男女が同じ被害に遭わないよう、警鐘を鳴らしていくことが大事です。