芸能界の女帝と呼ばれていたジャニーズ事務所のメリー喜多川氏。
各メディアに大きな権力を持ち、ジャニーズの出演枠がメリー氏の一声でボツになってしまうこともあったそうです。

芸能界の中でも特に大きな存在として知られていたメリー喜多川氏は一体どのような人物だったのでしょうか。

メリー喜多川氏は、ジャニーズ事務所の社長を務められていたジャニー喜多川氏の実姉です。
ジャニー氏より5歳年上で、幼少期から姉御肌でしっかりした性格だったそうです。

ジャニーズに在籍しているタレントの事もしっかりと指導や世話をしていて、母のような存在に感じる人もいたようです。

メリー喜多川氏と言えば、一気に有名になったのがSMAPの解散騒動。
やり手だったSMAPの敏腕マネージャー飯島氏を退社に追い込みましたね。

理由も飯島氏の失態ではなく、娘のためにと追い込んだことがイメージダウンとなってしまいました。

メリー喜多川氏は2020年に94歳を迎えましたが、90歳を超えてもなお現役で活躍していました。

若い頃のメリー喜多川氏と言われている写真。
けっこう美人だったことが分かりますね。

顔立ちがしっかりして、やり手であることが表情に出ています。

メリー喜多川氏は過去に戦争を体験し、壮絶な人生を経験してきたようです。

高野山真言宗米国別院の僧侶・喜多川諦道の長女として、1926年12月25日にアメリカ・ロサンゼルスに生まれています。

本名は藤島メリー泰子（ふじしまメリーやすこ）さんと言うそうです。

1933年に喜多川一家（父、母、ジャニー喜多川を含む弟3人）はアメリカから日本に渡り大阪市で暮らし始めますが、間もなくして母親が亡くなります。
やがて第二次世界大戦が始まると、子供たちだけで和歌山県に疎開をすることになります。
時代とはいえ、とても大変だったでしょうね。

終戦を迎え、メリー喜多川氏は、弟たちを連れ再び渡米し、アメリカのロサンゼルス・シティ・カレッジを卒業します。

その後帰国し、ジャニー氏が立ち上げたジャニーズ事務所を手伝うようになるのですが、戦後の大変な時期に渡米し海外生活をしているのはとてもスゴイです。

1950年代に再度帰国したメリー氏は六本木ーでバーを始めるのですが、数年後、遅れて日本へ帰国したジャニー氏がジャニーズ事務所を設立した時にはバーを閉店し、ジャニーズ事務所の経理関係やスタイリストとして活躍していくようになります。

アメリカで培われたグローバルな二人の才能で、ジャニーズ事務所は大きな権力を持つようになっていきます。

メリー喜多川氏の営業力やプロデュース力などの経営手腕はかなりのものだったと言われています。

経営だけではなく、各グループのプロデューサーとしても才能を発揮し、徐々にジャニーズ事務所の知名度を上げていき、トップの権力を持つまでに大きくしていった経歴があります。
そのプロデュース能力はかなりの腕前だったといえますね。

日本中を大きく騒がせたSMAPの解散騒動。
この騒動にメリー喜多川氏が大きく関係しています。

当時SMAPのマネージャーをしていた飯島氏があまりにも敏腕だっため確執が生じ、結果マネージャーが退社、SMAPが解散と大きな騒動になりました。

自分の娘を次期社長にしたかったメリー氏は、実力のあった飯島氏に対し恐れがあったのか、「対立するならSMAPを連れて出て行け」と発言したことが解散への第一歩と言われています。

自分の娘のために取った自分勝手とも言える発言や行動が、ヤリ手の女実業家というイメージを大きくダウンさせてしまいました。

国民的アイドルSMAPが解散するという事態になり、原因と言われているメリー喜多川氏の存在はブラックなものとして知られるようになりました。

ジャニーズ事務所をここまで大きくした人物の一人なだけに、メリー氏のパワハラまがいの言動を残念がる声も聞かれていました。

メリー喜多川氏の弟であるジャニ―喜多川氏が、2019年7月にくも膜下出血のため亡くなりました。

ジャニ―喜多川氏の死後、メリー喜多川氏の娘である藤島ジュリー景子氏が社長に就任しています。メリー氏の念願が叶う形となったようです。メリー喜多川氏自身は、ジャニーズ事務所の会長に就任、2020年9月には名誉会長となりました。