名前：葛西 紀明（かさい のりあき）
生年月日：1972年6月6日
出身地：北海道上川郡下川町
血液型：AB型
身長：176cm

葛西紀明は、土屋ホームの選手兼監督を務めるスキージャンプ選手です。

1988年に16歳の若さで日本代表として国際大会に出場し、1992年には19歳でアルベールビルオリンピックに出場。
これまでにリレハンメル、長野、ソルトレイクシティ、トリノ、バンクーバー、ソチ、平昌まで8大会連続で冬季オリンピックに出場し、史上最多出場記録を持っているレジェンドです。

惜しくも北京オリンピック出場は逃したものの、「北京の4年後、8年後の五輪も目指す」と宣言しており、まだまだ現役選手として活躍する姿が見られます。

ここではそんなレジェンドである葛西紀明の実家と家族をまとめました。
葛西紀明が生まれ育った実家、父親・母親・兄弟・妹など家族の情報をお届けします。

葛西紀明は北海道上川郡下川町の出身です。
北海道上川郡下川町は2022年現在の人口が3000人ほどの小さな町ですが、緑あふれる森林があり、スキージャンプ台が併設された無料スキー場があり、自然豊かな町として知られています。

実家もこの地域にあるようで、幼い頃から雪に触れ、スキーに触れながら育ちました。

葛西紀明は小学校3年生の時にスキージャンプを始め、中学時代には北海道大会を3連覇する功績を残し、幼い頃から天才少年と呼ばれて育ってきました。

冬季オリンピック8大会連続出場を果たすなどスキージャンプ選手としての功績は大きく、2001年には地元・下川町の町民栄誉賞が贈られています。

幼い頃からスキージャンプ選手としての自分を育ててくれた地元には今も感謝しているようで、ソチ五輪のジャンプ男子ラージヒルで銀メダルを獲得した際には、日本史上最年長メダリストとして表彰台に上がり、地元・下川町に対して「下川の人が来てくれていたし、たくさんの人が応援してくれていた」と喜びを表しました。

ここからは葛西紀明の家族についてお届けします。

葛西紀明の家族構成は、父親・母親・姉・本人・妹の5人家族で、女兄弟に挟まれた真ん中っ子の長男として育ちました。

実は、葛西紀明と父親にはかつて確執があったと言われています。

葛西紀明の父親・葛西利紀は、子供たちが幼い頃から身体が弱くまともに働くことができなかったため、そんな自分を責めて蒸発という形で子供たちを置いていった過去があります。

父親が働けなかったため実家の家計は苦しく、葛西紀明も幼少期から貧しい思いをしながら、父親に代わって母親が家計を支える環境で育ちました。

そのため葛西紀明が父親に対し確執を抱いていると言われたこともありますが、1997年に母親が亡くなったことを機に疎遠だった父親と再び交流するようになり、今では連絡を取り合う関係になったことを明かしています。

また、父親との思い出は悪いものだけでなく、葛西紀明がスキージャンプを始めてから高校入学まで、ジャンプ台の整備をし、凍てつく寒さの中で練習に付き合ってくれていたのは父親でした。

葛西紀明の母親は、父親が働けない状態だったことから家計の大黒柱として働き、3人の子供を育て上げた強い母親です。

葛西紀明が「母が仕事をしていないという記憶はない」と言うほど働き詰めで、3人の子供がいて経済的に余裕がない中でも、葛西紀明のスキージャンプへの興味を尊重して応援してくれていました。

実家が経済的に苦しかったため葛西紀明がスキージャンプを始めた時は、ウェアや道具は全て借り物だったといいます。

レジェンドと呼ばれるまでになった葛西紀明の少年時代を支えた母親ですが、1997年に放火に巻き込まれ、火事で負ったやけどにより46歳という若さで亡くなっています。

母親が最後に葛西紀明に遺した手紙には、「いまこの時を頑張れ！絶対におまえは世界一になれる。お前がどん底から這い上がってくるのを楽しみにしてるよ」と綴られていたそうです。

葛西紀明は、姉・本人・妹の3人兄弟で、女兄弟に挟まれた真ん中っ子の長男として育ちました。

葛西紀明がソチ五輪で銀メダルを獲得した際、真っ先に連絡したのが姉の紀子さんです。

電話で「取ったよ」と伝えた一言の中には、スキージャンプ人生を支えてくれた家族への感謝が込められていました。

姉はメディアの取材に応じたことがあり、弟の葛西紀明について「誰よりも真っ先に飛ぶことにこだわっていた」と語ったことがあります。

ソチ五輪で銀メダルを獲得した時も姉が凱旋パレードに駆けつけ、「夢に見ていた光景だったので実現してうれしい」と語りました。

葛西紀明の妹・久美子さんは、2016年に亡くなっています。

妹は1993年に難病指定されている「再生不良性貧血」を患い、一度は臍帯血治療により克服したものの、2013年に再発。

ソチ五輪直前には病床の妹から連絡が届き、「絶対メダル取れるから何も心配せずに飛んで」と伝えられたといいます。

しかし妹は2015年5月に意識不明になり、2016年1月13日に意識が戻らないまま亡くなりました。

葛西紀明は妹の死に対しブログで「いつも痛みに耐えながらの辛い日々だったと思います。昨年の5月終わりに意識を無くして8ヶ月間が経ち、一度も意識を戻す事なく母親の元へ旅立ってしまいました」と報告。

続けて「妹の旦那さんと僕の家族（父、姉）には今までずーっと妹の面倒を見てくれていたので、感謝の言葉しかないです。本当にありがとう」と伝えました。

母と妹を亡くし、苦しみの多かった人生でも、スキージャンプ選手として多大な功績を残し、天国の母と妹まで届く活躍を見せています。