名前：山城 新伍（やましろ しんご）
本名：渡辺 安治（わたなべ やすじ）
生年月日：1938年11月10日
没年月日：2009年8月12日（70歳没）
出身地：京都府京都市上京区
血液型：O型
身長：174cm

山城新伍は、バラエティ番組司会や映画「仁義なき戦い」などで知られる俳優・タレントです。

1957年に東映ニューフェイス4期生として芸能界入りし、1958年に映画「台風」で俳優デビュー、1959年に「風小僧」疾風之介役で初主演を務めました。

1976年に日清食品「どん兵衛」のCMに出演したことでお茶の間の人気者となり、東映を退社してフリーの俳優として活躍。

「不良番長」シリーズ、「仁義なき戦い」シリーズ、「付き馬屋おえん」など様々なヒット作に出演し、硬派な職人気質の男からヤクザな悪役まで、幅広い演技力で存在感を見せました。

バラエティ番組での活躍も目覚ましく、「独占！男の時間」をはじめ多数のバラエティ番組に出演。
軽快なトーク力と小気味良い毒舌コメントで人気を博し、バラエティ司会者としても活躍しました。

山城新伍は2005年に糖尿病で入院して以降、メディア出演を控えるようになり、事実上の引退状態となりました。

その後、2009年8月12日に誤嚥性肺炎により70歳で死去しています。

ここでは山城新伍の晩年と最後をまとめました。
芸能界引退から最後の時まで、山城新伍がどう過ごしていたのかお届けします。

山城新伍は2005年に糖尿病で入院して以降、メディア出演をせず、事実上の引退状態で晩年を過ごしました。

2005年12月25日放送の日本テレビ系「いつみても波瀾万丈」に出演して糖尿病を患っている事を告白し、往年の悪役が似合う貫禄のある姿から、糖尿病を患って痩せてしまった姿を見せて世間に衝撃を与えました。

その後、2007年5月6日に朝日新聞で山城新伍の近況が報じられ、糖尿病は上手くコントロールしながら体格も戻りつつあることが伝えられました。
この時は山城新伍自身が仕事に復帰する意欲があることも伝えられましたが、現場復帰は叶わず、老人ホームに入居することになりました。

2008年8月28日発売の週刊誌「週刊文春」にて、山城新伍が老人ホームで暮らしていることが報じられました。

記事のタイトルは『「このまま消えてしまいたい」山城新伍直撃「老人ホーム」最後の日々を語る」』と題され、同年6月に老人ホームに入居したことが伝えられました。

以前は仕事復帰の意欲を示していた山城新伍ですが、この時には「芸能界に戻る気はない」と完全引退宣言を行い、老後について「このままひっそりとしたい」と語りました。

また、糖尿病が悪化したことにより車椅子生活を余儀なくされていること、老人性うつ病を患っていること、認知症を発症していることも判明。

老いと病気で弱った姿をかつての戦友に見られたくないという思いから、梅宮辰夫や松方弘樹といった旧友の見舞いも拒否していることが明かされました。

糖尿病、そして老人性うつ病や認知症により老人ホームで生活していた山城新伍。

最後に近況が報じられてから約1年後の2009年8月12日、誤嚥性肺炎により死去したことがわかりました。70歳でした。

2009年8月12日午後3時16分、東京都町田市の特別養護老人ホームにて死去した山城新伍。
死因は「誤嚥性肺炎」でした。

山城新伍の死因である「誤嚥性肺炎」とは、気管に食べ物や唾液が入り、加齢により咳をして遺物を外に出す力が弱まったため、異物が気管を通ることで引き起こされる肺炎です。

老化で飲み込む機能が弱くなること、咳をする力が弱くなることにより、口腔内の細菌、食べ物、逆流した胃液などが誤って気管に入り、その結果誤嚥性肺炎を発症します。

山城新伍も特別養護老人ホームでの暮らしを余儀なくされる健康状態だったため、何らかのきっかけで誤嚥を起こし、肺炎を発症したのが死因となりました。

山城新伍の所属事務所「オフィス・タッチ」は、山城新伍の死去に対しコメントを発表しています。

長田栄二代表取締役が「故人が各関係者の皆様、ご友人の皆様、そしてファンの皆様方に生前に賜りました御懇情に対しまして厚く御礼申し上げますと共に謹んでご報告申し上げます。そして山城との思い出を皆様方の胸にお残しいただければ本人も幸いと存じます」とコメントし、名俳優の死を悼みました。

山城新伍の葬儀は、2009年8月19日に京都市左京区の妙満寺で営まれました。

山城新伍は生前に「芸能界を引退した男。ひっそりとやってほしい」という遺志を残しており、喪主は弟の渡辺鎮雄さんが務め、親族や友人など近親者だけを集めて計18人が参列した密葬で行われました。

戒名は山城新伍の代表作である「白馬童子」からとり、「白慧院彰芸日安居士（びゃくえいんしょうげいにちあんこじ）」とつけられました。

山城新伍の遺骨は、京都市の金閣寺と妙満寺（顕本法華宗）に分骨して納骨されています。

実家の渡辺家が上記の2カ所に代々墓を持っており、山城新伍が約20年前に墓を建て替えていました。

2009年10月9日、芸能界の仲間である梅宮辰夫や松方弘樹らが発起人となり、「山城新伍を偲ぶ会」が行われました。

都内のホテルで行われたお別れの会には、旧知の仲である長門裕之、菅原文太、中村玉緒、地井武男、和田アキ子、渡瀬恒彦、小林稔侍、赤木春恵、山本陽子、五月みどりなど、錚々たる顔ぶれが計136人出席し、同じ時代を共に生きた友人の死を偲びました。

山城新伍は女優の花園ひろみとの間に、一人娘の南夕花が誕生しています。

山城新伍が築いた遺産は唯一の娘である南夕花に渡るものと思われましたが、実は娘とは絶縁状態にあります。

娘は「あの人を父と呼びたくない」として分籍し、山城新伍が老人ホームに入居してからも訪問は一切ありませんでした。

没後も親族が葬儀への参列を呼びかけたものの顔を見せることはなく、一切の関わりを絶っています。

この状況で娘に遺産が渡ったかは不明ですが、父と呼びたくないと言うほど拒絶している相手からの遺産はもしかすると受け取っていないかもしれませんね。

山城新伍の晩年と最後、葬儀と墓、遺産についてお届けしました。
日本の映画界を盛り上げた山城新伍の出演作を今後も愛し続けていきたいですね。