たけし軍団の一員であるグレート義太夫さんは、ビートたけしと他の団員たちと、頻繁に食事に出かけていたそうです。本来、師匠と弟子という関係は、師匠が食事をしている間、弟子は外で待機していることが一般的なのですが、ビートたけしさんの場合、たけし軍団の弟子たちを全員、見せの仲間で連れていき、食事を共にしていました。

ビートたけしさんとの食事の際は、いつも豪華な料理が並んでいたそうです。高級うにの軍艦巻きが並んでいたこともあったようで、そのようなご馳走を、たけし軍団全員で平らげており、芸能界デビューを果たしてからは、ビートたけしさんのおかげもあり、毎日の食事が豪華になったと、グレート義太夫さん本人が語っていました。

たけし軍団に加入する前は80kgだった体重が、豪華な食事を続けるうちに114kgまで太ってしまったものの、グレート義太夫さんは、これまでと変わらない生活を続けました。

すると、体にある異変が起こってしまいました。

1995年に入っても、いつもと変わらない食事を続けていたグレート義太夫さん。体重量ると、86kgまで痩せており、その後も痩せていき、体調も悪くなってしまい、ある日、意識を失い、気が付いたころは救急車の中にいたそうです。

その原因は、糖尿病になったからであり、通常は110未満の血糖値が、630もあったとのこと。この数字は、本来であれば、いつ昏睡状態になってもおかしくはない数字で、今まで生活してこられたことが奇跡ですね。

糖尿病は完治が難しい病気であるため、グレート義太夫さんは、今も糖尿病の治療を行っています。現在は、「人工透析」という方法を利用した治療を行っているとのことです。

医療方法のひとつである「人工透析（じんこうとうせき）」とは、腎臓の機能を人工的に代替する医療行為であり、日本ではおよそ32万人もの人工透析患者がいると言われています。人工透析を行うと、血液内の老廃物・余分な水分などが取り除かれ、体を正常な状態に戻すことができます。

人工透析を行う場合、1ヶ月だけで約40万円かかると言われており、50万円以上必要になることもあるようです。糖尿病の治療費だけでも安くはありませんが、人工透析の場合、年間で480万円以上は医療費に費やさないといけなくなってしまいます。

年間で480万円となると、一般的な社会人では支払えない金額ですので、裕福層あるいは貯蓄に余裕がある人でない限り、軽い気持ちで人工透析を行うことはできないでしょう。

グレート義太夫さんは、この人工透析を週に3回も行っています。たけし軍団として芸能界で成功を収めたため、グレート義太夫さんにとって、医療費の負担は特に問題はないのでしょう。

また、グレート義太夫さんの場合、2006年に離婚しているので、家族を養う必要もありません。全盛期ほどテレビ番組に出演していないので、尚更、財産を治療に費やすことができる模様です。

俳優の安西正弘さんも、糖尿病を患ったことで10年間芸能活動を休止し、糖尿病の治療に専念しました。その後、自分のように糖尿病患者を増やさないために、との想いの元「糖尿だよ、おっ母さん！」という楽曲をリリースしました。

そして2009年に、グレート義太夫さんも同名の書籍「糖尿だよ、おっ母さん！（幻冬舎）」を出版しています。グレート義太夫さんが糖尿病を患った経緯やその時の症状、糖尿病と向き合い続けた2009年までの記録など、糖尿病の恐ろしさが理解できる一冊となっています。